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 はじめての会社設立回顧録
まだ、行政書士の仕事を始める前の話ですが、とある有限会社の設立準備段階から
設立まで携わる機会がありました、その会社の出資者兼社長とあれこれと思案・検討
しながら無事に会社を誕生させる事ができました。その準備から設立に至る内容を
「はじめての会社設立回顧録」と題して掲載しました。時間的余裕があり自ら会社設立
を手がけたいと考えている方、参考にしてみてはいかがでしょうか?

プロローグ
11月15日
 古くからの友人から電話が入る・・・・・
友人「会社をつくらなあかんねんけど、どこかに頼んだらどれくらいかかる?」
 「会社としての何するかがもう決まってるなら、自分でやったらどう?」
友人「周りに自分で会社設立をした人がいて、その人からも同じ事を言われてその
    時に使用した書類関係ももらってるからあとは手続きするだけでいいから、
    ちょっと見てもらわれへんかなぁ?」
という事で、以前より商法や民法など、法律系のことについてかじっていた私のところへ連絡が入る、端的な部分ではあったが過去、設立に関する手続きに首をつっこんでいた頃もあり、まずは確認の為と、勤務終了後(当時は勤め人でした)その友人の所へ・・・

会社設立の理由
11月16日
友人と会社を設立する出資者兼社長と創業事務所で面談する。
友人もその社長も、以前より個人経営で商売をしており、今回出版系の仕事をする事になったわけであるが、取引先の絡みで個人事業形態ではなく法人格の取得
が必要となり有限会社を設立する運びとなったことの説明を受ける。
 「会社設立の資料ってどこまで取り寄せたんですか?」
社長「これがもらった資料全部」・・・
・・・見せてもらった書類・・・登記申請書と取締役就任承諾書&調査書・・・・・・・・・
 「これだけですか?・・・」
社長「そう、何かたらん?類似商号というのはこの資料をくれた人が法務局にいって    調査してもらって問題ないといってたけど・・・」
・・・・定款がない・・・・・まず会社としての根本規則の定款がこの段階では無い・・・
 「社長、定款がないですよ、まずこれ作らないとだめですねぇ〜・・・でいつ迄
   に会社つくっとかないけないんですか?」
社長「本当はもう設立しとかないといけないんやわ、できるだけ早めのほうがいい
   んやけど・・・」
  「じゃぁ今日スケジュール立てて進めましょう、まずは定款の内容から・・・」

 こういう感じで、設立のお手伝いをする事になりました(当然無報酬ですよ)
事業内容はもう決まっていること、資本金は300万準備できていること、社長自身
が日中時間はとれ自由がきくことの条件があり、あとは書類上の順序を踏むことで
問題なく会社設立ができるケースと考え、事業年度や出資一口の金額、役員についてなど取り決めをし、定款の内容を決定し、類似商号についても多少疑問もあるため、念のため、再度、管轄法務局に類似商号調査をするための場所があり、そこで同一市町村区の50音順・英語表記文の冊子から類似しそうな商号+事業目的を調べ、重なりそうな会社があればその法務局の相談員に確認し「非類似商号」
である確認をもらったほうがいいとアドバイス。
 事業目的については、明確性・具体性が必要という部分があり、私のほうで文言
を決め、その他準備が必要な印鑑証明書の入手など打合せをし、次回定款認証の日程を決めこの日は終了する。

定款認証
11月18日
最寄の公証役場へ定款認証を受けに、社長・友人・私と三人で出向く
前日印紙を40000円分購入を依頼していたが時間なく購入しておらず、まずは印紙売り場を探して公証役場へ・・・・
   「定款の認証をお願いしたいんですが・・・」
公証人「こちらへどうぞ・・・えらい大勢で・・・」
社長  「初めての設立で・・・私が社長で他は関係者です(笑)」
公証人「確認しますので、少し待っててください」
・・・・・公証役場には私達だけで、何やら慰謝料の請求の公正証書やらと内輪で何やら話をしているのを聞きながら、15分程経過・・・
公証人「○○さん(社長の名前)、ここの監査役という文言少し不自然な部分があり     ますねぇ、それとここ字が間違ってます・・・それとここが・・・・・」
・・・・・そりゃそうですね、監査役はこの会社には置いていないのに、監査役は何名とか、報酬がどうとか記載していましたんで、不自然といえばそうです、誤字はどうにもなりませんが・・・・
公証人「訂正いれますから、実印持ってますか?」
社長 「はい、どうぞやってください」
・・・・・という事で、定款には○行削除、○字加入という文言を加えてもらい認証代5万円と謄本代そして持参印紙を貼り付けてもらい認証終了。
社長 「ごちゃごちゃ細かいこといってたなぁ〜」
私   「そうですね、担当2人いたけど、微妙に表現については意見が違っていたし
     人がみるからどうしようも無い部分ってあるんでしょうね」
公証役場をあとにし、社長の事務所へ
社長  「次は?」
    「出資金の払込です、近くの銀行に出資金払込の手続きとらないといけませ     んね、使いやすいところでいいですよ、やってもらえるかまず聞かないと」
社長  「個人口座持ってる銀行あるからそこでやってもらうわ、ところで何持ってい     けばいい?」
    「定款の写しと印鑑、代表の印鑑証明等で問題ないと思います、銀行は      機関ごとに扱いがばらばら見たいなんで早めにやっとかないと予定がずれ      ますねぇ、もう今日いきましょうよ」
社長  「そうやね、じゃぁ今から・・・・・あっ、15時過ぎてる・・・・・・・」
・・・・で、明日に銀行へいくことにして本日は終了、手数料は情報では出資金の1000分の2.5、300万なら7500円と思っていたが・・・・・・・・次へ

出資金払込保管証明書
11月21日
社長より連絡が入る
「銀行いきました、手数料21000円必要でした、個人の口座をもっていたから、印鑑証明は不要で、免許証でOK、ただ証明書発行には1週間はかかると言われたんで、
証明書もらったらまた連絡しますんで・・・」
300万の払込で21000円、情報とは違う・・・当然、銀行によって取扱は違うんでしょうね、発行までの日数も、その支店に事情があり3日のところも1週間以上のところも・・・これが急ぎで設立したい人の時間的障壁の最大の原因ですね。

いざ登記申請へ
11月29日
登記申請書や関連書式をネットからダウンロードしたものを加工、申請書文言、事前に入手していた、印鑑届出書 OCR用紙に所定事項を記載し、印鑑証明を添付しホッチキス止め・・・・昔はB4二つ折、いまはA4となっています。定款のように誤字がないか私と社長と2人で確認、印鑑と割り印を申請書に押し法務局へ
社長  「会社設立の申請をしたいんですが・・・」申請書類を差し出す。
担当官 「はい、登記完了までに問題なければ1週間ほどはかかります、ここに予定      の期日が書いていますのでその日以降に登記簿謄本をあげて確認して下      さい、この日以降に印鑑カードの交付もできますので届出印持参を・・・」
私    「間違い(補正)とかあったらどうなるんですか?」
担当官 「心配でしたら、ここに連絡先を書いておいてください、補正があると連絡し      ます、なにも連絡なければ、問題なく登記できているということですよ」
社長  「では、おねがいします」
・・・設立登記申請は事務的に終了、あとは登記確認だけです。

祝・会社設立
12月8日
社長より連絡
「無事完了しました・・・ところで、登記簿謄本とかは何通必要?」
  「あと、税務署とか市役所に法人開設届など提出する必要がありますんで、
    3通くらいは謄本を請求しておけばいいと思いますよ」
社長 「印鑑証明は?」
私   「役所の届けにはいらないんですが、取引上や銀行口座開設などで、要求される場合がありますんで、確認して必要部数請求すればいいかと・・・」
社長 「ありがとう、でも、会社設立手続っていっても面倒やなぁ、あっちいったりこっ    ちいったりと忙しいし動いても儲けにならんし・・・・もうええわ」
私   「でも、無事設立できてよかったですね、少し知っていれば意外とスムーズに    進むことなんでしょうけど、全くわからないと大変でしょうね、僕もこれを仕事に    しようかなぁ」                                END
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当初設立相談打診から、約3週間で会社設立完了、事前準備も少なく各自の時間調整をしながらの期間としては意外と早く進んだ結果かなと思います。(実際の実務でも、やはり登記完了までは2週間ほどの期間を要します)
会社設立に至る経緯にもいろいろあります、設立者自ら行うことも可能ですし、その
調査や申請に費やす時間を外部に委託し、本業の業務に時間を費やすという方法も
よい方法とも思います。一言で会社を作るといっても、とにかくいろいろと忙しいものです、時間を大切にしましょう。               (現在)行政書士の回顧録

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