契約書作成時でのポイントは?


契約は、原則として当事者の意思表示の合致によって成立しますが、細かな部分の取り決めや当事者それぞれの解釈によって内容が不安定となってしまいます。
知人同士のお金の貸し借り等でも、約束事をきっちりとしておくことで後々のトラブル防止にもつながっていきます。

契約書といっても、事実関係と契約の主要事項のみを記載した簡易的なものから、細かな事項に至って取り決めたものまで様々です。
それらは、契約内容の重要度に応じて対処していけば良いかと思います。

契約書に使用する用紙や筆記具

契約書で使用する用紙などでの注意しておきたいことは
・耐久性のある用紙や筆記具であること
・後日の改ざんなどが容易にできないものであること
・・・があげられます。緊急的に間に合わせのもので書面を作成するケースが別として、あたりまえのことですが、 契約書は後日(最低限契約中の期間は)に内容が確認できるものでないと意味がありません。
筆記具についても、同様で、契約後に消去・書換え等が容易にできないものが望ましいといえます。

契約書の表題について

契約名については特段の決まりはありません。表題を単に「契約書」としても効力が否定されるわけれはありません。
通常は、売買・賃貸・委託等その書面の最初を見ればおおよその内容がわかるように表記します。
その他、一般的なもので「念書」や「誓約書」という題名の書面がありますが、これらは当事者の一方から差し入れらる書面で、 契約となる場合は使用されていません。

前文や末文について

前文(冒頭分)はよく契約書の最初に登場する文言ですが、これらも決まりがあるわけではありません。通常ケースであれば
「貸主 ○○ 太郎(以下、「甲」という。)と借主 株式会社○○次郎(以下、「乙」という。)との間において次のとおり金銭消費貸借契約を締結した。」
上記のような前文をつけます。
前文のメリットとしては、契約の当事者が誰で何について契約するのかが明確になります。
例えば、上記の借主は会社ですが、契約書への署名は会社名+代表取締役名となるわけですが、 万一記載が社長名だけで前文がない場合、会社が借りたのか?社長個人が借りたのか?という疑義の余地を残してしまう可能性があります。
通常では考えにくいこととは思いますができる限り明確にしておくことで万一のときの権利関係の帰属をはっきりとさせておくべきです。
末文(文章の最後)は
「以上、この契約の成立を証するため、本書2通を作成し、各当事者押印の上各自1通を所有する。」
のような表現となります。作成通数は上記のように必ずしも複数通作成する必要はありません。ただし、当事者がそれぞれ書面を持つということは、後日の改ざん防止等に役立ちます。
だだし、契約書に印紙が必要な契約形態の場合、2通作ればそれぞれに印紙が必要です。

契約書に記載する事項

契約書には当然・「誰が」「何を」「どのような条件(金額・期間等)」「いつから(契約日)」という主要事項が記載されている必要がありますが、主要事項以外の付随される事項について記載漏れがあった場合等はどうなってしまうのか?という問題が生じてきます。
これらのような、作成した契約書に記載されていない内容につき疑義が発生した場合、原則民法の定めによって解決されることになります。
例えば、契約締結に係る費用について記載していない場合、民法では「当事者双方が等しい割合で負担する」(売買契約)となります。

商取引等では、費用の負担を一方が全額を負担するケースがあったり、売買契約においては、危険負担(物品売買等で目的物が風水害などで滅失又は毀損した場合誰がそれを負担するのか・・)を民法のままとすれば、 契約成立よりその負担は買主が負うため、通常は引渡しの起点をもってそれまでの危険負担は売主がもつというような表現が多いと思われます。
想定可能な部分についてはお互いに内容を確認するため記載し対応するのも良い方法です。

契約書の保管義務

契約の有効期限中は当然保存としますが、契約終了後も契約を保管しておくべきかという疑問が生じます。
契約内容では、期間終了後も当時の契約内容につきトラブルなどの発生の可能性もありますので、期限に定めはありませんが保管しておくほうが無難です。
なお、金銭貸借の場合等では、すべての債務の弁済が終了した場合、借主は貸主に対し書面などの返却の請求をすることができます。


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